名取佐和子さんの『金曜日の本屋さん』を読みました。この本を手に取った理由は、本屋さんでバイトしたいな、学生の頃に本屋さんでバイトすればよかったな、と今でも思うのでタイトルに惹かれました。思い起こせば、小中学校の頃も図書委員に憧れていました(小学校で一度やった記憶はあります)。また、中学の頃に母の同僚の娘さんが昔読んでたというコバルト文庫をたくさんもらったのですが、表紙カバーのイラストを見て、そのコバルト文庫を思い出しました。
この本の中で気に入った言葉は「読書は究極の個人体験です。人によって響く部分が違うのは、当たり前なのです。作者の思いやテーマを汲み取る努力を、読者がしなければならない義理はありません。好きに読めばいいんです。感想を誰かと同じになんかしなくていいんです」というセリフです。国語は嫌いではなかったのですが、自分の好き勝手に解釈して成績が悪かったので、このセリフはとてもありがたく感じました。
この本では第1話から第4話まであるのですが、それぞれの話でメインとして扱われている本があります。
・第2話:レイモンド・チャンドラー 『長いお別れ』
・第3話:ミヒャエル・エンデ 『モモ』
・第4話:梨木香歩 『家守綺譚』
この中で私が読んだことがある本は、恥ずかしながら第3話の『モモ』のみですが、『モモ』は小学校の図書室の奥の棚の一番上もしくは2段目にあったと記憶しています。同級生の男の子が読んでいたように思いますが、当時の私には手が出ませんでした。そのため、実際に私が読んだのは中学生の頃だったと思います。「時間どろぼう」という言葉を知ったのは『モモ』です。今回、この本を読んでもう一度『モモ』を読んでみたくなりました。

モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語
- 作者: ミヒャエルエンデ,大島かおり
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1976/09/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る