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本棚:『シアター!』

有川浩さんの『シアター!』を読みました。小劇団「シアターフラッグ」に300万円の借金。泣きついた先は、主宰の兄。お金を貸す代わりにつきつけられた条件は、2年間で劇団の収益から300万円を返すということ。そして、返せなかった場合は、劇団を解散するということ。果たして「シアターフラッグ」は、無事に300万円返せるのか?というところですが、漫画を読むような楽しさでした。 

シアター! (メディアワークス文庫)

シアター! (メディアワークス文庫)

 

 300万円を貸した主宰の兄。メンバーからは鉄血宰相と呼ばれますが、「金は正義だ」というだけあって、発言がなかなか潔いといいますか、スパッとしていて心地良く感じてしまいました。新たに劇団のメンバーとなったプロの声優が自分に自信が持てないことに対して、

「売り手から先回りして商品の価値下げるもんじゃない。誠実って言うと聞こえがいいけどそれは自分が背伸びしなくて済むっていう楽をしているだけ。手ェ抜いたんならともかくそうじゃないなら『いい仕事しました』って胸張るのが売り手の義務」

とか、別の場面では、声優の仕事があるので、毎日稽古に来られず、中途半端なことをしてるんじゃないかと悩んでるのに対して、

「仕事してる奴が仕事以外の場所を持っちゃいけないっていうなら、俺は会社にしか自分の場所がないことになるけどな」

「仕事しかない人生ってどんだけ時代に逆行してんの。仕事しか自分の拠り所がない奴は脆いよ。定年したら濡れ落ち葉族まっしぐらだな」

とか。今の自分だったら共感できるところが多いですが、数年前の自分だったら理解できるか、納得できるかというと、難しかったかもしれません。同じ本でも、読むタイミングによって受取り方が変わってくるのも、読書の良いところだと思います。

続編も読みたいと思います。