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本棚:『格闘する者に〇』

三浦しをんさんの『格闘する者に〇』を読みました。図書館で何度か見かけているものの、タイトルから勇者の物語?(←ちがいます)と勘違いして、素通りしていたのですが、よくよく裏表紙を見ると、私が思っていたのと違いますし、デビュー作と書いてあります。三浦しをんさんの作品は好きなので、デビュー作というのに興味を持ちました。

 

途中、本のタイトル『格闘する者に〇』の意味が分かったときは、ちょっと嬉しくなりました。伊坂幸太郎さんの『アヒルと鴨のコインロッカー』も、タイトルの意味が分かったとき嬉しかったのを思い出しました。

主人公の女子大生、可南子は漫画が大好きで出版社への就職を目指しています。でも、なかなかうまく行きません。可南子のセリフを抜粋すると、

「私はね、テレビがなくても煙草がなくても、ぜんぜんかまわないの。でも本や漫画がない生活なんて、考えられない」

「どれだけやな奴がいても、やっぱり漫画や本を作ってみたいんだもの、まだ諦められないよ」

2つ目のセリフは、面接で嫌な思いをしたことを踏まえてのセリフです。私が就職活動をした時期は、この作品が発表された時よりは後で、業種によっても違うと思いますが、面接で嫌な思いをしたことは、私自身は無いように思います。でも、大学生の頃(就活より前)に織田裕二さん主演の『就職戦線異状なし』をテレビでやっているのを見て、面接ってそんなこと聞かれるの?と嫌になった記憶はあります。面接で嫌な思いをしたことはないものの、面接で落とされるというのは、かなり凹みましたし、内定をもらえる日が来るのだろうかと不安な日々でした。人生をやり直せるとしても、受験と就活はもう一度やりたくないと思うのですが、就活の方が嫌かもしれません。なので、さらに転職活動をされている方はすごいと思います。

この本の中で可南子たちが民俗芸能の見物にでかけた際に知り合った、林業をしている若者がでてくるのですが、彼が可南子に言ったセリフ

「可南子、会社入るだけが『大人』やないで。ワシらだって会社に入ったことないけど、それなりに自分で稼いで食うてる」

「ちゃんと毎日体を動かしてれば、そのうち自然と食いぶち稼ぐ道は見つかるもんや。何がなんでも会社に入らなあかん、思うて焦ったらいかんよ」

私が就活しているときは、こんな言葉をかけてくれる人はいなかったなぁ、と。ちなみに林業というと、以前読んだ『神去なあなあ日常』がまさしく林業のお話なので、このときから林業を題材にしたいというのがあったのかなぁと思いました。

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