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本棚:『逃がし屋トナカイ』

名取佐和子さんの『逃がし屋トナカイ』を読みました。著者の「金曜日の本屋さん」シリーズにはまり、図書館に行くたびに、誰か借りてるかな~とチェックしてしまいます。そんな中、本書を見つけ、やった!と思って手に取りました。ちなみに私が借りた本の表紙は下の画像のものとは異なるので(電子書籍版と同じでした)、一瞬、違う本かと思ってしまいました。

 

「トナカイ運送」は普通の運送屋を目指していますが、たった2人だけの運送屋。普通のお仕事だけでは食べていけません。借金取りや家庭内暴力、虐待などから逃げたい客を運送する仕事もしています。逃がし屋という仕事は知りませんでしたが、逃がし屋が必要ない世の中が、望ましい社会なのでしょう。特に子供だったら、逃げたくても逃げれませんから、逃げたいと切に願うことのない環境がいいなと思います。

物語は読み進めていくにつれて、事態が大きくなっていき、ハラハラしていきますが、最後の方で出てくるセリフ

「あんたの人生は、親や(中略)他の誰かを喜ばせるためのもんじゃない。あんた自身のものだ。誰があんたを好きでも好きでなくても変わらず、あんたは生まれてきた価値があり、生きていく義務があるんだからな」

には、じーんときました。それほど大層なことではなくても、親や周りの価値観、他人軸で考えてしまっているところは、私自身はあると思うので、「そうだよね」と自分への言葉としても受取りました。

物語はクリスマスに始まり、ちょうど1年後のクリスマスまでです。はじめの方で「サンタクロース気取りかよ」なんて軽口をたたかれるシーンもありますが、トナカイ運送さんはサンタクロースだと私は思います。

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