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本棚:『僕は運動おんち』

枡野浩一さんの『僕は運動おんち』を読みました。主人公は運動音痴な男子高校生。運動音痴からついたあだ名は「うんちゃん」。そして、十代のうちに人生にピリオドを打つと決めていて、その遺書というよりは、日記のような形式で進んでいきます。

 

この本を手に取った理由は単純で、私も運動音痴だからです。主人公の運動音痴エピソードは作者の実体験に基づいているとのことですが、読んでいて、そうそう!なんて思いました。わたしも、子供の頃に、こうすればいいんだよ、と友達が教えてくれることもありましたが、そもそも「こうする」ことができないんです。周りが簡単にできることが、同じようにやってるつもりなのに、自分にはできない。相当のコンプレックスです。

この作品の主人公は、水泳教室に通っていたため、泳ぎのフォームはきれいなんです。速くは泳げないのですけど。一方、わたしの場合は、水泳教室には通っていませんでしたが、小さな小学校だったため、よく教えてもらえたので、クロールと平泳ぎだけはできるようになりました。なので、体育の時間は全般的に嫌いでしたが、水泳だけは、それほど嫌ではありませんでした。

自殺を擁護するわけではないし、本気で悩んでいる方もいると思いますので、気安くあれこれ言うことはできませんが、若いうちに人生を終えたいというのは、程度の差はあれ、若い頃に特有で、そう考えたことがある人は多いのではないかなと思います。10代の頃は、自分が年をとった姿を想像できませんでしたし、そんなの遠い遠い未来だと思っていました。でも、今となっては、ある程度、先が見えてきて、年老いた自分もそこそこ想像できます。もちろん、今は大事ですが、10年後の私も、30年後の私も大事で、ある意味、10代の頃より、将来について長期的な視野にたって考えるようになったかもしれません。ただ、将来 何になりたいかというよりは、できるだけ健康でいたいとか、どういう働き方をしたいとか、将来への観点は変わりました。

ちなみにこの作品のはじめのほうで、「わざわざ頑張って死ななくても、人類は1999年の7月で絶滅するらしいよね」とあります。この本は2009年発行ですから、勝手な思い込みで、その頃だと想定していたのですが、読んでいくうちに、1985年であることが分かります。ベータマックスとVHSの戦いは、話で聞いたことがある程度ですが、1999年の人類滅亡は、そんなことあったなぁ、なんて懐かしく思い出しました。

「うんちゃん」なんていうあだ名がついていて、自殺願望があるというと、どんな暗い話かと思われるかもしれませんが、裏表紙に「笑えて元気が出る青春小説」とあるように、全体的に明るいです。男子高校生の日常としては、けっこうリアルなんじゃないでしょうか。