すっきりした部屋であまりゴミを出さずに暮らしたい

暮らしは小さくてもすっきりと、心はゴチャゴチャしてても大らかに

本棚:『猫がかわいくなかったら』

藤谷治さんの『猫がかわいくなかったら』を読みました。夫61歳、妻52歳の吉岡夫妻。一人娘は、親元を離れて仕事をしており、結婚間近。吉岡夫妻は、ひょんなことから知り合いになった近所に住む老夫婦が入院したことから、彼らの飼う老猫をめぐって、それはもう大変な思いをします。周りの人は、吉岡夫妻に感謝や労いの言葉をかけますが、実際に救いの手を差し伸べることはありません。吉岡夫妻の視点で書かれていますので、読んでいるこっちまで悔しくなってきます。でも、周りの人の立場であったなら、わざわざ貧乏くじを引こうとは思わないだろうし、当然といえば当然の態度なのだとも思います。ちなみにこの物語は、著者の実体験に基づいているそうです。

 

ペット禁止のアパートに住んでいますので、犬や猫を飼うことはできませんが、自分がおばあちゃんになった時、猫と一緒にのんびり暮らしたいなと思うことがあります。でも、半野良だったらよいかもしれませんが、室内飼いで自分が先に死んだ場合どうしようとも思うので、結局、この先も猫と暮らすことはないかもしれません。ペットと暮らすとなると、日頃のお世話はもちろん、病院にも連れて行ったり、そもそもお金がかかります。でも、それをチャラにして、おつりがくるぐらい、ペットと過ごす時間というのは貴重なものなんじゃないかなと思います。

吉岡夫妻がなぜ、大変な思いをしても、そこまでできるのか。それは、猫が可愛いからです。猫好きなので、『猫がかわいくなかったら』というタイトルに惹かれて手に取りました。でも、吉岡夫妻の「猫が可愛いから」は、私にとっての「猫が可愛いから」とは全然レベルが違うのだなと感じました。また、ペットのことだけでなく、老後の暮らしとか、ご近所付き合いとか、いろいろ考えさせられました。