すっきりした部屋であまりゴミを出さずに暮らしたい

暮らしは小さくてもすっきりと、心はゴチャゴチャしてても大らかに

本棚:『トラットリア・ラファーノ』

上田早夕里さんの『トラットリア・ラファーノ』を読みました。舞台は神戸の元町にあるイタリア料理店。兄と妹が厨房担当で、主人公の和樹はホール係です。ある日、高校の同級生、邦枝さんが偶然、来店し、その後、お店に通うようになります。すると今度は、高校時代の部活の相棒、伸幸がやってきます。邦枝さんは、どうして来てくれるのか、また伸幸は何故このタイミングでやってきたのか。裏表紙には「友情と恋愛の間で揺れ動く男女の心の機微とかけがえのない人生を描く感動の物語」とあります。

 

この作品を読んで一番印象に残ったのは、主人公の和樹の考え方です。例えば「あの頃に時間を戻したいとか、あのときこうしておけばよかったとか、僕はそういう形で過去を振り返った覚えがない。選択とは、他の可能性を捨ててしまうことに他ならない。捨てたものを振り返っても仕方がない。人間の一生は、それに時間を費やす余裕があるほど長くはない。」といったところがあります。確かにそうなのですが、頭で分かっていても、私は過去を後悔してしまいます。和樹のように、過去を振り返らず、すぱっと前を見れたらいいのにと思ってしまいました。

レストランが舞台ですから、いろいろ美味しそうな料理が出てきます。兄弟・妹でレストランをやっているなんて素敵ですし、なにより、お客様を大切にしているお店です。私もたまには、そういったちゃんとしたところで美味しい料理を楽しみたいなと思いました。