すっきりした部屋であまりゴミを出さずに暮らしたい

暮らしは小さくてもすっきりと、心はゴチャゴチャしてても大らかに

本棚:『セカンドステージ』

五十嵐貴久さんの『セカンドステージ』を読みました。杏子は39歳。小学5年生の男の子と小学2年生の女の子の母親です。自分が育児と家事に苦労した経験から、自分と同じように救いを求めているママ向けに、マッサージと家事代行をする会社を起業しました。従業員はすべて60歳以上です。スタッフ2人で訪れて、1人が子供の世話をしながら家事をこなし、その間にもう1人のスタッフがママをマッサージしてくれます。2時間で5千円。とってもお安いです。儲けはほとんどないのですが、マイナスにもなっていません。会社をはじめる前、夫に相談しましたが、笑って馬鹿にされたので、会社を行っていることは内緒です。ですが、パソコンで予約を確認して、スマホでスタッフに連絡して、事務所もいらないので、3年間バレずにやってきました。

 

依頼してくるママの中には、なかなか人には言えない悩みを抱えていたりします。そんな中、やはり頼りになるのは人生経験豊富なお年寄りのスタッフです。かなりのお節介、というより、プライバシーの侵害では?と思われかねない行動もありますが、おかしいと感じたことをそのままにしないのは、彼らにも辛い過去があるから。家事代行の仕事をこなしているわけですから、みなさん元気です。それでも、若い人とは違います。

「何のために歳を取ったのか。やりたいことをやるためだ。生きたいように生きるためだ。好きにやれるのはこれからだ。」

という台詞が響きました。子供の頃は、できることが増えるのが嬉しくて、早く大きくなりたいと思ったものですが、いつのまにやら、歳をとるって嫌ねぇ、となってしまいました。身体のピークは確実に過ぎましたが、知恵や経験の面では、年齢を重ねるごとに人生を豊かにできるのではなかと思います。

自分と同じ悩みを抱えるママを一人でも救いたいと会社を起こした杏子はすごいと思います。儲けることが目的ではありません。彼女自身は、スタッフと違って、まだ小学生2人のママなのです。余裕があるわけではありません。それでも、彼女が会社を始めて3年。得たものは、最後にわかります。