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本棚:『七つの危険な真実』

七つのミステリ作品が載ったアンソロジーです。収録されている作品を挙げると

・『透き通った一日』赤川次郎

・『マッチ箱の人生』阿刀田高

・『返事はいらない』宮部みゆき

・『福の神』乃南アサ

・『過去からの声』連城三紀彦

・『襲われて』夏樹静子

・『眠れる森』北村薫

となっています。最初に載っている赤川次郎さんですが、「三毛猫ホームズ」でだいぶお世話になりましたが、その前にコバルト文庫の吸血鬼エリカのシリーズを中学の頃に何冊か読んでおり、それを思い出して、懐かしい気分になりました。また、宮部みゆきさんの『返事はいらない』は、これまでに何度か読んだことがあります。読むたびにユーミンの曲を思い出しますが、本作品が収録されている宮部みゆきさんの短編集『返事はいらない』も好きで、2回は読んでると思うのですが、見かけるとまた読みたくなります。

今回、私が一番好きだなと思ったのは、乃南アサさんの『福の神』。妙子は小料理屋の女将さん。はじめに、水曜日で、店が暇そうな日に限ってやってくる客について書かれているのですが、徐々に妙子のこともわかってきます。妙子が小料理屋の女将さんとなった経緯と、お店とお客さんを大切にしているのが分かるのですが、だからこそ、最後にわかる、意外な福の神がもたらしてくれたことに心温まります。

また、阿刀田高さんの『マッチ箱の人生』も、おもしろいです。バーにお客さんは一人だけ。お店のママがそのお客さんに、煙草がきっかけで昔の話をします。十年ぐらい前のこと、ママは列車で隣の席に乗った女性が、自分のお店のマッチ箱を持っていることに気づきます。その女性とは面識がありません。しかも、そのマッチは作ったばかりで、客に配ったのは3人だけ。いったい、どうしてその女性が自分のお店のマッチを持っているのか、想像がふくらみませんか。たまに電車で向かい側に座っている方の生活を想像してみることがあります。想像というより勝手な妄想に近いと思いますが、たまたまその場に居合わせただけの人たちでも、それぞれに人生があると思うと、赤の他人でも少しだけ身近に感じられます。私の場合はただの想像ですが、『マッチ箱の人生』では、想像ではなく推理ですので、楽しめると思います。 

七つの危険な真実 (新潮文庫)

七つの危険な真実 (新潮文庫)