すっきりした部屋であまりゴミを出さずに暮らしたい

暮らしは小さくてもすっきりと、心はゴチャゴチャしてても大らかに

本棚:『働く女性たちへ』

働く女性についての本はたくさんあると思うのですが、わざわざ「女性」と書かれているのがなんとなく苦手で、あまり読んだことがありません。しかし、著者が男性というのは珍しいなと思って、手に取ってみました。女性リーダーとか女性管理職というように「女性」というのが、いずれはつかなくなって、男女の区別なく(男女以外のその他の区別もなく)一人一人がそれぞれ望む人生を歩めればいいなと思います。しかし、そこに到達するまでは、まだもうちょっと辛抱が必要であるということ、そして、 今よりももっと厳しい中で頑張ってきた女性たちがいるからこそ、今があるんだなということを感じて、胸を打たれました。

アンコンシャス・バイアスに関する有名な実験があります。

まったく同じ履歴書を名前の部分だけ男性名「ジョン」と女性名「ジェニファー」に差しかえて、採用担当者に評価してもらう。

能力評価(5点満点)はジョン(男性)が4点、ジェニファー(女性)が3.3点。採用時に提示する年収はジョンが3万ドル、ジェニファーが2万7000ドルと、いずれもジョンの評価が高かったという結果でした。

これを見ると、女性は最初からハンディを背負っており、女性が活躍するというのは大変なことだと分かると思います。しかしながら、それだけでなく、女性には「内なる壁」があるといいます。

求職活動においても男女では違った行動を起こします。

求人では経験年数や資格、専門性など多くの条件が提示されます。

女性はそれらの条件を100%満たしていないと応募しない傾向があります。

一方、男性は60%か70%満たしていれば平気で応募します。

こうした行動の性差が、チャンスをつかむ確率の大小に大きく影響するのです。そのため多くの女性は戦う前に破れてしまうことになるのです。

自分自身で「わたしには無理」といった思い込みや限界を決めてしまっているということはあるかと思います。とはいえ、女性のリーダーが周りにたくさんいるような環境であれば、また違うのかなと思います。しかし、まだまだ女性のリーダーが少ない中で、自分にとってぴったりのロールモデルを見つけるというのは難しいと思います。そのため著者は、「何枚ものピースを組み合わせることでジグソーパズルを完成させるように、さまざまな上司や先輩の真似したい部分を合わせて、自分自身の「なりたい将来像」を作っていけばいいのです」と言っています。

もう十数年前の話になりますが、まだ入社して間もない頃。職場のおじさんから「女の子は、結婚して家庭に入るのが一番幸せだと思うよ」と言われたことがあります。その時は「えぇーっ?」と思いましたし、まだ会社に入ったばかりの人にそんなこと言うのかと、そして、なんとなく悔しく感じたことを思い出しました。今なら、幸せのものさしは人それぞれなので、もちろん結婚して家庭に入るということも良いと思いますし、働き続けると言っても、リーダーを目指さなくてもいいと思います。ただ、女性がキャリアアップしていく中で、意外と障害となるのは(悪意の有無によらず)同じ女性だったりすることもあると思われるので、頑張る女性を応援こそすれ、足を引っ張るようなことはしたくないと思います。

最後に、不本意人事を本当の不本意人事とするかどうかは自分次第とのことで、そこで紹介されていた西洋のことわざがいいなと思いました。

「悪いことは、いいことのためにのみ起きる」