すっきりした部屋であまりゴミを出さずに暮らしたい

暮らしは小さくてもすっきりと、心はゴチャゴチャしてても大らかに

本棚:『女優A』

戦後の銀幕スタア、淸宮朝子は「永遠の処女」と言われ、絶大な人気を誇っていました。しかし人気絶頂の中、突然、映画界から姿を消します。それから 五十余年、テレビCMに朝子のかつての映像が使われたことで、人気が復活します。朝子の姪である祥子、そして祥子の娘であり、女優の凛子。淸宮朝子のドキュメンタリードラマを制作することになり、凛子が朝子を演じることになります。番組を制作するにあたり、かつて朝子と交流のあった人々にインタビューを行っていきます。そこから分かる朝子の人物像とは。そして、なぜ、突然、映画界から姿を消したのか。物語は祥子の目線で進んでいきます。祥子自身もかつては女優でしたが、今は凛子の所属事務所の社長兼マネージャーです。朝子と祥子、祥子と凛子。それぞれの関係は決して良好ではありません。祥子だけが置いてきぼりのようで、読んでいる方としてはもどかしいです。

 

周りの苦労や迷惑を顧みず、自分の好きなように生きる女。周りに迷惑をかけないようにと自分を押し殺して生きる女。どちらが好きですか。多くの人は、周りに迷惑をかけないようにと思って生きていると思います。他人様に迷惑をかけないようにと言われて育った方もいるでしょう。自分の好きなように自由にふるまって、周りは尻拭いをさせられたら、周りはやりきれません。なので、わがままというか、自己主張が強いというか、そういう方は苦手なのですが、周りに迷惑をかけていることが腹立たしいというだけでなく、自由に生きていることが羨ましいというのもあるかもしれません。少なくとも、多くの人の記憶に残るのは、自由に生きた女の方ではないかなと思います。だから、みなさん他人の目を気にせず自由に生きましょう、とは言えませんが、自分の中で守るべきもの、信念などはしっかり守って、大切にすべきとは思います。

女同士のドロドロとまではいかないかもしれませんけど、こういう作品は久々に読みました。朝子は身内だったら嫌だと思いますけど、スクリーンの中での朝子は一度は見てみたいです。