著者は両親が共働きで(朝早く出かけて、夜遅く帰ってくるため、平日はほとんど会わない)、おばあちゃんに育てられたとのことで、おばあちゃんからもらったたくさんの素敵な言葉とエピソードが紹介されています。

99歳 ちりつも ばあちゃんの幸せになる ふりかけ -ぽっと明るく もっと楽しく 暮らしの知恵をお福分け-
- 作者: たなかとも
- 出版社/メーカー: じゃこめてい出版
- 発売日: 2013/09/13
- メディア: 単行本
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著者と弟、そしておじいちゃんとおばあちゃんの四人で川の字になって寝ていたころのお話。寝る前にきまって今日うれしかったことをおばあちゃんに聞かれます。「大人になっても、うれしいみつけるんやで。かなしいときでも一つくらいはうれしいあるもんや。どんなに、つろぉても、うれしいみつけられたら、乗り越えられるしな。」
これを読んで、幼稚園か小学校に入ったばかりの頃に、布団に入って寝る前に、母が「今日どんなことあった?」と兄と私に聞いてたことを思い出しました。どちらかというと心配症というかネガティブというか、寝る前は明日やらなければいけないことなんかを考えてしまいます。これからは今日の嬉しかったことを1つでも挙げて眠りにつこうと思いました。
そして、著者のおばあちゃんが命を粗末にすることだと言って叱ったことは、
1.食べものをのこす
2.ものを大切にしない
3.自分を大切にしない
4.自分の時間やひとの時間を大切にしない
5.自分の力を出し惜しみする
だそうです。「お金はなあ、誰かの命をけずって、まわってきたもんやねん。そやし、あたしは、人さんが命けずってこしらえたもんや、育てたもんにそれ相当のお金をはらいたいし、人さんが命けずって稼いだお金をだいじに受け取りたい。」との言葉、ずっしりきました。
その他にも心に響いた言葉はたくさんありますが、そのうちのいくつか紹介します。
「こころ折れたら、からだ動かし。からだ折れたら、寝るんやで。」
「ええ仕事しよ思うんやったら、しっかり寝よし。長いこと仕事続けよ思うんやったら、たっぷり寝よし。なんしか、寝るんが一番。命あっての物種や。」
「やったらええがな。失うもん、何がある?」
「答えの見つからへんもん探しなさんな。答えの見つからへんもん口にしなさんな。」
私は、小学校2年の夏休みに転校するまでは、母の実家が近く、夏休みなどは母の実家である祖父の家に兄とともにあずけられました。祖父は仕立て屋で仕事をしていましたので、仕事中はチラシの裏に絵を描いたりしていました。次に祖父の家に行くと、落書き程度に描いた絵でも、ほぼ毎回貼ってあったこと。祖父の家に泊まった時は、寝る前に昔の話をしてもらったことなどを思い出しました。大切な思い出なのに、すっかり忘れていました。