恥ずかしながら、ワイキューブも安田佳生さんも存じておりませんでしたが、とても面白かったです。こういう社長もいるのだと。
いかに、やりたくないことを避けて、ラクに生きられるか。
それを真面目に考えて生きている人のほうが、やりたくないことに不満を並べながら流されて生きている人よりも、よほど真剣に生きていると思う。
やりたくないことは結構あります。でも、それをやらないで済む方法を真剣に考えたことはないです。不満を持ちつつ、我慢…。その繰り返し。大人になるって、大人の対応って何?と思ったり。
著者は勉強のできない子だったそうですが、両親は変わり者で勉強のできない著者のことを認めてくれていたということが素敵だなと思いました。お兄さんは優秀で勉強ができたそうですが、お兄さんと比べられたこともなかったそう。父親に殴られたことは3回ぐらいあり、その理由は母親に対して物を投げつけたとか、そういうことが理由。「女にはやさしくしなければならない」というのが、唯一の家訓だったそうで、とにかくやりたいことに反対しない人たちだったそう。特にお父様は「余命三カ月と宣告されてからも、一年くらいはがんばって生きていた。大好きな母のためにも絶対に元気になるのだといって、無理をしてでも食事を平らげていた。」というところには泣いてしまいました。
会社の経営として、著者のやり方は、間違っていたところも多々あるでしょうが、常識にとらわれずに生きることが大切だなと思いました。また、何かをやろうとするとき、「やめろよ」と忠告する人はいるでしょう。本気で心配してくれている人もいるでしょうが、もし、うまくいってしまったら、自分たちがこれまでやってきたことはどうなるんだ、と阻止したい気持ちもあるというのは、確かにそうだろうと思いました。