すっきりした部屋であまりゴミを出さずに暮らしたい

暮らしは小さくてもすっきりと、心はゴチャゴチャしてても大らかに

本棚:『心。』

本書はボランティア仲間の方が勧めてくださった本です。その方も、別の方から勧められたそうで、いい本がたくさんの人に広がっていくといいなと思います。

 

著者の実家は、叔父二人、叔母一人が結核で亡くなっているそうですが、結核にかかった叔父をお父様は感染することなどまったく恐れず、とても献身的に看病し、お兄さんもたやすくうつるものではないだろうと、まったく気に留めていなかったそうです。一方、当時、小学生の著者は感染を恐れるあまり、叔父が寝込んでいる離れの前を通り過ぎるときには、鼻をつまんで走り抜けていたそう。しかし、父や兄は感染することなく、著者だけが肺結核の初期症状である肺浸潤にかかり、闘病生活を余儀なくされたそうです。また、少年時代から社会に出るまで、挫折と失敗の連続だったそうですが、家計を助けようとして行った、すなわち「善なる動機」があった紙袋の行商だけはうまくいったというエピソード。心のありようが大事であると強く感じました。

「人生と仕事の方程式」とは、「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」だそうですが、ここでポイントとなるのが、熱意と能力は0~100までの数字しかないのに対し、考え方は-100~+100まであって、掛け算だということ。熱意や能力の値が高くとも、考え方がマイナスならば、全てがマイナスになってしまいます。

会社に入って、初めての異動の時、新しい職場でちゃんと仕事ができるか心配だったのですが、その時に友人に言われたのが、仕事ができる・できないよりも、一緒に仕事をしやすいか、人柄の方が、職場の人は気にするんじゃない?ということ。また、会社に入る前は、何ができるか、どんなことがしたいか等々、仕事の内容ばかりを気にしていましたが、仕事の内容も大事ではあるけれど、職場の雰囲気や人間関係の方が大事だなと思うようになりました。

本書で一番わたしの心に響いたのは「「足るを知る」生き方は自然界が教えてくれる」というものです。百獣の王ライオンであっても、一度狩りをして腹が満たされれば、一週間ほどは獲物がすぐそばにいても襲うことはしないそうです。チンパンジーも、ときには牛や羊などの大型哺乳動物を襲うこともあるそうですが、その頻度は「たまに」であって、生きていくのに必要な栄養分だけを捕食し、それ以上はむさぼろうとはしないそうです。

一方の私たちはどうでしょう…。お腹がいっぱいでも、目の前にケーキを出されたら、甘いものは別腹と言って食べたり、すでにたくさんのモノを持っているのに、色や形が違うだけで似たようなものをさらに手に入れようとしたり。節度があるとは言えなそうです。

 

自分の欲ではなく、人間としての正しさ。よくよく心に刻んでいきたいと思いました。