すっきりした部屋であまりゴミを出さずに暮らしたい

暮らしは小さくてもすっきりと、心はゴチャゴチャしてても大らかに

本棚:『寂しい生活』

自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分の手足でやってみるということ。もしやそのことを、今の世の中は「不便」と呼んでいるんじゃないだろうか。

だとすれば、不便って「生きる」ってことです。

だとすれば、便利ってもしや「死んでる」ってことだったのかもしれない。

 著者は元朝日新聞記者の稲垣えみ子さん。アフロ記者といった方が分かるでしょうか。原発事故後の節電がきっかけで、便利なものを次々に手放していった著者。しかし、早々に行き詰る。そんな中で出会ったのが幸之助様の逸話。松下電器が経費削減のために電気代を1割減らすという目標を立てたものの、うまくいかなかったときの幸之助様の一言は、目標を1割減ではなく半減とするというもの。なんと!根本的な発想の転換が必要です。

 

さて、節電する、家電を手放すといって、「いや、これはちょっと無理じゃないか…」と私が思っているのが冷蔵庫。冷蔵庫を手放した著者が、冷蔵庫によってあれもこれもと買えるようになり、「生きるサイズ」が見えなくなった結果、食品ロスが増えたのではないかと考えるところがあります。食品ロスは大きな問題で、いろいろな取り組みが行われており、その1つが鮮度保持により賞味期限を延ばすというもの。これ、本当に食品ロスにつながるの?といつも思ってしまいます。ただ保管する期間がのびるだけじゃないの?むしろ、買ったのを忘れて食品ロス増えやしないかい?と。

電通戦略十訓」というものが紹介されているのですが、ぞっとしました。この標語が作られたのは1970年代だそうですが、一部を抜粋すると、「もっと使わせろ」「捨てさせろ」「無駄使いさせろ」「季節を忘れさせろ」「流行遅れにさせろ」など。わたしたちは、本当は必要のないものまで買ってしまっていないでしょうか…。

著者は銭湯に通うようになってから「所有」を疑うようになり、街全体が我が家という考え方に至ります。スーパーを家の外にある冷蔵庫と考えれば、家の中に大きな冷蔵庫は要らないし、本も洋服も所有することはなく、要らなくなったら、必要な誰かにあげればいい。この考え方は、もしやギフトエコノミーでは!と。

原発事故をきっかけに節電というと『本気で5アンペア』という本もありますが、あの時、わたしは節電をあまり意識しませんでした。本気で節電を意識したのは一昨年の台風によって数日間の停電を体験したとき。電気の復旧後は、電気が使えるのってありがたいと思いましたが、停電中は、なんでこんなに電気に依存しているんだと腹立たしかったです。冬場、トイレの温便座をやめて、電気代が下がったのは良かったけれど、夏が近づくにつれ増えた電気使用量。もともとエアコンは使っていないので、はじめは理由がわからず。そのうち、外気温が上がったことにより、冷蔵庫の負荷が上がったのではないかと思い至り、金曜の夕食後から土曜の昼過ぎまで冷蔵庫を切ってみることに。結果、電気代は下がり、季節を問わず、週末の冷蔵庫OFFは継続中ですが、もう1日ぐらい冷蔵庫の休日を増やそうかと考え中です。

生きるって、面倒くさい。でも、面倒くさいって、楽しい…かもしれないなと。

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