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本棚:『大人のOB訪問』

子ども向けには職業体験とか、学生向けには会社紹介とかありますが、社会人になってしまうと他の仕事を知る機会がめっきり減ってしまい…。もちろん、異業種交流を積極的に行っている方もいるのでしょうが、出不精のわたしは、会社以外の知り合いと言えば、学生時代の友達とボランティア仲間の人たちぐらいですし、仕事の話はあまりしないですし。でも、他の仕事には興味があって、お仕事小説は好きですし、最近はチェックしていませんが「仕事旅行」というサイトにも登録してます。そんな中、図書館で見つけた「大人のOB訪問」という薄い本。

 

登場するのは、キャビンアテンダント(40代・女性)、食品メーカー社員(50代前半・女性)、小学校教員(39歳・男性)、商社マン(30代後半・男性)、外科医(39歳・女性)の5名。それぞれ知らなかった世界を少し垣間見ることができて興味深かったです。

特に印象に残ったのが、食品メーカーの方の話。ここ10年くらいで「濃い味」=「おいしい」と思ってしまう人がどんどん増えていると思うとのこと。素材の持つ本当の味がわかる人が少なくなってきており、自然の味を重視しているご本人にとっては、一番の苦しみだそうです。また、コスト削減の話もあって、コスト意識はもちろん大事なのですが、値段を抑えるために安い原料を使うと味が落ちるので、そういう時にはフレーバーを使うそうです。安い商品を求めるのも、濃い味を求めるのも消費者ではあるので、食品メーカーだけの問題ではないとは思いますが、負のスパイラルだなと思いました。

また、小学校教員の方の話の中には、同僚の女性教員が子どもができたことを公表した翌日、保護者から「このタイミングで産休に入るなんて無責任だ」という手紙を受け取ったというものもあります。また、運動会後のアンケートには「お茶を販売して欲しい」「DVDを作って販売して欲しい」という要望もあったそうで、今は学校がサービス業化してしまっていると。以前、知り合いの方のお嫁さん(音楽塾の先生)が、産休に入るとき、生徒さんから「困る」と言われたという話を思い出しました。子どもも保護者もお客様ではないと思いますが、「お客様は神様」みたいな客側の勘違いは、なんだかうんざりします。

大変な面ばかり紹介してしまいましたが、もちろん良い面、やりがいを感じる場面も書かれており、だからこそ、それなりの期間、仕事を続けているんだなと分かります。知り合いに面と向かって、仕事の話を聞いたり、話したりするのは照れ臭いし、知り合いだからこそ話せない部分もあるでしょう。匿名だからこそ聞ける話もあるかもしれません。

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