すっきりした部屋であまりゴミを出さずに暮らしたい

暮らしは小さくてもすっきりと、心はゴチャゴチャしてても大らかに

本棚:『シティ・マラソンズ』

本書は2008~2010年にアシックスがWEBサイトおよびモバイルサイトで実施した期間限定キャンペーン「マラソン三都物語~42.195km先の私に会いに行く~」のために、三浦しをんさん、あさのあつこさん、近藤史恵さんによって書き下ろされた作品を収録したものだそうです。著者名に惹かれて手に取りました。

 

三都はどこかというと、ニューヨーク、東京、パリ。どれも良かったのですが、三浦しをんさんに思い入れが強いでしょうか。というのも、数年前にアクアラインラソンのボランティアに初めて参加し、ランナーのみなさんが本当に楽しそうで、あぁ、私も走れたら楽しいだろうなと思いました。私が立っていた地点は、35kmぐらいのところで、それなりの距離です。でも、多くのランナーは、いかにもアスリートといった感じではなく、ごく普通の人が走っているといった感じで(コスプレの方も見ていて楽しかったです)、私も練習したら走れるようになるのかしら?と。その後、年末に三浦しをんさんの『風が強く吹いている』を再読したら、走りたい気持ちがメラメラと沸き上がり、あくる年はちょこっと走っていました。と言っても、5kmが目標…。まぁ、会社の駅伝で約3km走ったので、ヨシとしましょう…。『風が強く吹いている』は、小説としては私の唯一の蔵書でして、大好きです。

今回の三浦しをんさんの作品の主人公は、小さな不動産屋の社員。社長命令でニューヨークシティーラソンに出る羽目に…。その理由とは? 社長がけっこう無茶苦茶なんですけど、採用面接の時の社長のセリフ「努力してもかなわないことってあるなと身をもって知ることから、はじめて本当にスタートできるんじゃないのか。どうしてうまくいかなかったんだろうとか、じゃあほかになにができるだろうとか、考えることではじめて、さ」にグッときました。

ニューヨークシティーラソンは、交通規制が解かれても、いつまでかかっても走り切っていいことになっていて、フィニッシュ地点の計測チップを感知する機械はいつまでも動き続けてるとのこと。これはニューヨークならではなのでしょうが、大勢の多様なランナーを受け入れるシティーラソンは懐が大きいなと思いました。

 

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