すっきりした部屋であまりゴミを出さずに暮らしたい

暮らしは小さくてもすっきりと、心はゴチャゴチャしてても大らかに

本棚:『ひねもすなむなむ』

「ひねもす」とは、終日とのことですが(←知らなかったので調べました)、「なむなむ」とあるようにお寺が舞台のお話です。

高知から岩手の寺へやって来た僧侶の仁心。それは、余命一年の住職、恵快の後継候補として。仁心は、高知の有名な観光寺院にいましたが、岩手にやって来たのには訳があって…。そして恵快にも重大な過去があり…。

 

「金曜日の本屋さん」シリーズでファンになった名取佐和子さん。読書メーターで新刊チェックしていまして、本書を読むのを楽しみにしていました。

3.11から10年経ちましたが、舞台が岩手なので、震災で家族を失った人もいます。いつもと変わらないはずの日が途絶える…。なんと恐ろしいことでしょう。先日、約2年ぶりに帰省しましたが、帰省するまでは、なんだかソワソワ落ち着きませんでした。もし何か起きて、このまま、帰れないままになってしまったらどうしよう…と。

恵快が仁心に言ったセリフに「未来を見れば、不安になる。過去を見れば、後悔する。今だけを見るといいよ、仁心君」というのがあります。不安も後悔も、どちらも色々あるけれど、今を大切に生きようと思いました。

恵快は「死は特別なことじゃないよ」と言いますが、震災で母親をなくした高校生の千蓮は「死ってものはやっぱり大事(おおごと)だよ。残った人達も無傷じゃいられない」と言います。どちらも、そうなんだろうなと思いますが、自分がいつか死ぬことは怖くないというか、大事じゃないというか…そう思うのですが、反対に残される立場のときは辛いだろうな。