すっきりした部屋であまりゴミを出さずに暮らしたい

暮らしは小さくてもすっきりと、心はゴチャゴチャしてても大らかに

本棚:『赤と青とエスキース』

交換留学生として、1年間の期限つきのメルボルンでの生活。そして、期限つきで付き合うことになった恋人。もうすぐその期限が切れる時、彼の友達の画家の卵から絵のモデルをやってくれないかと頼まれて…。

 

タイトルにある「エスキース」ですが、絵の構図などを考える取っ掛かりで、何をどんなふうに表現したいか、自分の中にある漠然としたものを描きとめて、少し具体的にしたもので、本番ではなく下絵だそうです。

青山美智子さんの今回の作品も連作短編集ですが、これまでより、やられた!と思いました。何にどうやられたか気になる方は是非。

本書の中で「人生は一度しかないから思いっきり生きよう」というのと、「人生は何度でもある」「どこからでも、どんなふうにでも、新しく始めることができる」という考え方があるのですが、どちらの考え方が好きでしょうか?私はどちらも好きでして、人生が一度きりだろうが、何度もあろうが、何かを始めるのに遅すぎるということはないと思うようにしています。でも、本書にもあるのですが、それを経験できる体はひとつしかない…。若いころに比べたら体力はないし、足腰も弱ってきているはずだし…。何かをやりたいという気持ちは大切にしたいけど、そのためには、やはり体が資本なのですね。

ところで、タイトルにある赤と青は対照的な色ですが、以前、色覚異常の話を聞いて、自分が見えているものと相手が見えているものが同じだとは限らないと気づいたとき、とても不思議な気分になりました。でも、考え方や好きなものとかは、みんな違うのが普通なわけで、違って当たり前なんだろうなと思いました。